第03章 入学準備

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身体測定を終えた勇と合流して、これからどうするか玄関先で話す。 「オレは帰りたいんだけど」 琴音はずっとこの一点張りで、寄り道もせずに直帰したいと言い張る。 「カラオケとか行こうよ・・・」 遥は3人で遊びたいらしく、どうやって琴音を説得しようか悩んでいる。 そのやり取りをただ単に眺める勇は、正直どうでもよさそうに欠伸混じりに聞き流している。 (・・・巧の性別が変わっても、この二人のやり取りは変わらないなぁ――・・・これって、安心してもいいのか悪いのか・・・) 勇がそんな事を頭の片隅で考えていると―― 「あ――もう、こうなったら勇がやりたいことをこれからしよう!」 「あー、この際これでいいよっ!」 (・・なんか、変な方向に話が進んでないか?) ずい、ずずいという擬音が勇の耳に聞こえた。 それもそのはず、琴音と遥が目を光らせてほぼ同時に勇の方へと振り向いたのだ。突然のことに、思わず半歩引き下がる。 「な、なんだよ」 「「勇」」 「帰ろうよ!」 「カラオケ行こ!」 二人同時にそれぞれ違うことを主張してきた。
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