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「きたぞーって、朝っぱらからおまえら何してんだよ……」
少し時間が経って勇がやってきた時、私は仁王立ちをしていて、遥はその前で必死に土下座を続けて「ごめんなさいごめんなさい」と連呼していた……って、勇から聞いたんだけど、全く覚えてない……。
*
勇の仲裁で停戦条約が結ばれて、第何次朝食戦争(そんな大それた名前だったのか)は幕を閉じた……。結局、朝ごはんの殆どを遥に持っていかれたよ。トホホ
「ほら琴音、いつまで寝間着でおるん?はよ着替えてきない」
母さんに催促されて着替えに自室へ行く。
(……漫画とかじゃ、こういう展開だと覗きが定番だけど――勇に限ってそんな事は無いよね。あ、でも遥がいるからなあ……)
などと思考しながら、タンスの中を漁る。
タンスの中といっても、殆どが今まで着ていた服なので、女っぽいものは持っていない。遥から借りようとしても、胸元のあたりの関係で以下略。ということで、どうしてもぶかぶかな服を着なければいけない。まぁ、個人的には気にしてないからいいんだけどね。
というわけで、無難にジーンズにパーカーをチョイス。丈が合わないから袖をまくって歩くときに引きずらないようにして着替え終わり。ほら、やっぱり着替えを覗くって漫画だけなんだって。そう思って、部屋を出ようと振り向いて――うん。やっぱり漫画だけの出来事のようだ。
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