桜花見参!

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「あ……うん……」 慌てて、スケッチブックを閉じる 「………ふーん」 って、すっごい興味なさそうだな…… 「ん……」 気怠そうに上半身を起こす女の子 揺れる淡い桜色の髪の毛に、僕は少しドキっとした (女の子に対する免疫がないんだよね……) 僕は…… まぁ、分かると思うけど気弱なんだ…… 「あんた、名前は?」 机の上で身体を伸ばしながら聞いてくる ネコみたいだな…… 「えー……と、小神……聖……」 僕は自分の名前があまり好きじゃない 小神って言うのは小さいイメージがあるし…… 聖って言う名前に男らしさを感じない だからきっと僕は気弱なんだ…… ……って、訳の分かんない言い訳をしている自分が居る…… 「ふーん」 聞いといてその興味なさそうな返事!? 「君も……」 黄色のリボン…… 二年かな? 最近の子は発育が良いから…… 背丈で高校生か中学生かが判断できないよね…… ……身体を見てみる ……どこぞのモデルなんだろうか……? よく見たら瞳の色も桜色だ…… ……女性らしい体型もしてるし…… 「君も、何?」 って、こんな事考えてるって知られたらそれこそ変態になってしまうっ 「いや、芸術科なのかなって……」 「違う」 一言でバッサリといかれる 「じゃあ、芸能科……?」 こんな外見の人は滅多に見かけない…… 「それ、答える意味はあるの?」 う…… き、聞かれたから聞き返しただけじゃないか 女の子って怖いな…… 「今、授業中だからね……  だから気になったんだけど……」 「……こんな日は、昼寝に限るの……  ふぁ……」 大きな欠伸をする こらこら、ハシタナイ 「つまり、サボったって事なのかな?」 「ん!」 急に手を此方に出す 「え……?」 意図が掴めない 机から降りるから手を貸して?って事だろうか?
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