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「あのさ、さっきから人のこと変人呼ばわりしてるけど、アンタらの方が変だから。
なんで着物着て刀なんか持ってンだよ。時代劇じゃあるまいし」
「テメェこそなに言ってやがんだ。窓の外見てみろや。刀こそねェが着物の奴らしかいねェぜ」
俺は怪訝な顔をしながら立ち上がり、窓の外を見た。
そして唖然とする。
「な、何処だよ…ここ」
そこに見えたのはソイツが言った通り着物姿の人、服を着て二足歩行している動物、何処か昔っぽい建物、そしてバカでかいタワーなどなど。
とにかく、俺がいた時代では考えられない街がそこにあった。
「いったい何処なんだよ、ここ…」
「江戸は初めてでござるか?」
「あ、江戸ね……江戸!?」
いやいやいや、可笑しい。なんか可笑しいぞ、うん。
さっきまで家にいたのになんでいきなり江戸時代?可笑しいでしょ。
……あ、もしかして夢?
あぁそうゆーこと。夢落ちか。なーんだ、安心したわ。
「どうかしたでござるか」
「いや、なんでもな……」
バンッ
「御用改めである!高杉晋助!神妙にお縄につきやがれ!!」
なに、このタイミング…
なんか黒い服着た集団が来たんだけど。なにアレ、制服?
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