2.冬

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2人暮らしが始まって数日、色んなことがわかっていた。 まず、ソウが触れないのは、私だけってこと。 もちろん、他のものにも普段は触れないのだけど、念というか…気持ちを込めれば触れるようになるらしい。 それから、飲食はできないし必要がないってこと。 触るだけならできるけど、口に含んでしまうと体を透けて、全てそのまま床へこぼれてしまうみたい。 でも、死んでからのことは何も話してくれなかった。 やっぱり、思い出したくなんかないんだよね…。 そんなこんなで、私は今日も1日を始めようとしている。 「ヨミ、ヨーミ!」 「ん…うぅん…?」 「おはよう、もう8時だよ?」 「っわぁ!」 眠気眼に飛び込んできたソウの顔のアップに驚いて、私は飛び起きた。 「もー!いい加減慣れてくれたっていいのにー」 「い、いや、まだ数日しかたってないのに無理だって…!」 いや、っていうか6年ぶりに会った好きな人の顔のアップにときめかないほど、私は経験豊富じゃない。 その好きな人が更にかっこよく成長していたら、なおさら。 「まぁそういうヨミ可愛いからいいけどね」 「なっ…朝から何言ってるのっ!」 こんな感じで、私は死神男子に翻弄されてしまっている。
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