1.リスタート

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私の顔を見て、ソウは少しだけ笑って。 「…俺がこの世に、ヨミに未練がありすぎてさ…神様が1年だけ猶予をくれたんだ」 「神、様…?」 「やっぱり、信じられない?」 「そっ、そうじゃなくて!」 違う、そうじゃない。 さっき少しだけ感じてしまった怖さも、なければいけないはずの不信感も、今の私には全くない。 …嬉しいんだ、きっと。 あの頃、本気で恋をしていたのが私だけじゃなかったことが。 「会いにきてくれて…嬉しくて」 他の誰でもなく、私に会いに来てくれたことが。 「ヨミ…来年の冬まで…一緒に居てくれる…?」 制限付きのその言葉は、まるでプロポーズみたいに優しく愛しく響いて。 「…うん…っ」 私の頬にはいつの間にか、あたたかいものが流れていた。 私はずっと、あの頃伝えられなかったたくさんの言葉を、どうしてもどうしても、ソウに伝えたかった。 みんなに隠れて泣きながらしたたくさんの後悔を、いつか失くしたかった。 来年の冬、もう後悔をしないようにしたい。 こんな幸運を無駄にしたくない。 …こうして、私とソウの不思議で温かい、2人暮らしが始まったの。
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