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「おー、来たか」
「来たか、じゃないっすよ、先生先輩」
開発研究部部長、長先勝生(ながさきかちお)が俺を出迎えた。
名前に「先生」が入っているので、あだ名は先生である。見た目は清楚な研究者みたいだが、中身はどす黒いマッドサイエンティストだったりするから油断ならない。つか面倒くさい。
「遅いよ!もうちょい早くこい!このバカちんが!」
この横でぎゃーぎゃーうるさいのは郡山散乃(こおりやまちるの)
まぁ、分かる人は分かるだろう、このバカな後輩のあだ名は⑨(バカ)である。身長がいやに小さく、見た目黒っぽいが⑨っぽいので⑨と名付けられた。ちなみに後ろには羽っぽい何かが付いているが、用途は未だに不明。なんなんだあれ。
「うるせぇ⑨、溶かすぞ」
「⑨じゃないもん!天才だもん!」
こんな発言をするやつは絶対バカだ、間違いなくバカだ
「で、いきなり呼び出してなんなんすか?まぁ、嫌いな教科だったんで構いませんけど」
「あぁ、言って無かったね、今回、呼び出した理由はこれだ」
と言って、先生先輩は腕時計を持ってきた
「これは?」
「腕時計型麻酔銃だ、文字盤がそのまま標準になる」
「めっさパクりですやん!」
思わずエセ関西弁になってしまった。関西の人はえせ関西弁を極端に嫌う傾向が有るらしい。気をつけねば。
「嘘だ」
「嘘かい!」
いい加減、突っ込ませないでくれ……面倒なのは嫌いなんだ。
「これはだな…」
「はい…」
…………………
「変し「ねーねーみてみて!変なむし捕まえた!」
「お前………」
空気を読めない⑨の頭を鷲掴みし、アイアンクローを開始する
「痛い痛い痛い痛い!ハジケル!頭がハジケル!」
空気の読めないバカな頭なぞ、はじけてしまえばいいんだ!
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