ヒーローの平日

6/6
前へ
/2078ページ
次へ
「お!早速敵が現れたぞ」 先生先輩がモニターを見ながら言… …先輩、それはiPadです… 「じ、じゃあ行ってくるわ……」 「あたいも行く!」 なぜか⑨もついてきた…… 「ねーねー、英雄ちゃん」 「なんだ⑨、また痛い思いしたいのか?」 「違うよ!どうして寄り道しているの?」 「それはね?ここのクレープが美味しいからだよ?」 「そっか…ならしょうがないね!」 俺はチョコクレープを2つ注文した。せめてもの口封じだ。 「ねーねー英雄ちゃん」 「なんだ⑨、爆殺したいのか?」 「違うよ!なんでゲームセンターに来てるの?」 「それはね?この手が疼くんだよ?」 「このちゅうにびょうかんじゃが!」 このゲームセンターで今日教わった事は、ネックハングって意外に簡単って事かな。うん。 「ねーねー英雄ちゃん」 「なんだ⑨、捻り潰されたいのか?」 「違うよ!人はなんで争いを繰り返すの?」 重っ!今までと違って重っ! 「ねーねーなんで?」 「うーん…人はそれだけ愚かな生き物なんだよ」 「そーなのかー」 「キャラが違うぞ」 で、そんなこんなで4時間経過 「そろそろ行こうよ」 「ん?そうだな…」 「よ、まった?」 「まった?じゃない!毎回毎回出てくるまでが長いんだよ!」 「楽しかったー」 ⑨、黙ってろ 「…その子、誰?」 デオが俺に聞く 「うるさい!このちびっこが」 ⑨、マジで黙ってろ 「ちびっことはいってくれるじゃない…!」 どうやら、ちびっこって言葉は、デオにとって禁句らしいな。 だって、デオの顔めちゃくちゃ怖いもん。 「英雄ちゃん!私を守れ!」 「えー?……しゃーない、面倒だがやるよ。変身」 時計の文字盤を半分ほど回すと… 「……な、なんじゃこりゃあああああ!」 女の子になっていた 「やあ、いい忘れてたけど、二分の一の確率で性転換出来るようにしたんだ!てへっ☆」 先輩の声が時計から聞こえてくる。てへっ☆とかマジ腹立つ。こんな時に言える言葉はただ一つ。 「死ねよぉぉぉぉぉ!!!」 心の底からの、魂の叫びである。 「なんか…大丈夫?」 デオが慰めてくれる。同情が妙に心にくる。 いい子だな……怪人なのに。 「プギャーwwwwwww」 この⑨は………硫酸ミストかけてやろうか?
/2078ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3747人が本棚に入れています
本棚に追加