意外に記憶って大事

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ええっ!? あ、えと、初めまして、優香です なんで名前がわかるかと言うと、頭の中にその言葉が浮かんだからです 私は説明が下手なので、回想入ります 気がつくと、草の上に寝ていました いきなり目の前が星空だったことに、ビックリしましたが、ここに来た記憶も、さらにはいままでの記憶も、自分が何者かも忘れてしまっていた事にもっとビックリしました 起きて回りを見渡すと、何故か真っ赤に染まっていました、ですが、不思議と怖くはありません。むしろ心がすっきりすると言うか…… その時です、耐え難い痛みと共に、私の名前が呼ばれたのは 『あなたの名前は優香なの。もう記憶なんてどうでもいいの。あなたが進みたい道を歩めばいいの……クスクスッ』 きっと、あれば天使のささやきだったのでしょう。記憶を失った私を哀れに思った天使が、名前だけでも思い出させてくれたに違いありません 最後に、天使は私に笑いかけてくれました。きっと、天使の加護を受けたんだと思います その後、私は歩き始めました。当てなんかありません、記憶がないんですから そのまま数分ふらふらしていると、一軒のアパートに着きました なんだかここが懐かしい感じがして、私はインターホンを押しました 「遅かったね!何を買ってきた……?」 中から女の子が出てきました。誰かを待っているようです なぜかこの子からも、懐かしい感じがして、思わず泣いちゃいました 「え?え!?どうかしましたか!?どこか悪い所とか!?頭?頭が悪いんですか!?」 何故この状況でボケれるんだろう…でもそれも含めて懐かしくて、ずっと泣いていました あ、ボケはスルーの方向で 「え?今の奴スルー?って、本当にどうしたんですか?」 さて、やっと話が通じそうな状況になったので 「記憶が……無いんです」 と、いった所です
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