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「!」
(爆発する!)
電流ばかりが強くなり、いよいよ爆発する雰囲気を出したノートパソコンをソイルは舌打ちしながらやむなく放棄し、テーブルに置いたナイフとソファーに立てかけていたSPR4を爆発に巻き込まれない様にソファーを盾に床に這いつくばった。
―――ソイルが伏せた次の瞬間。
――――バアァァァァンッ!!!!!
強烈な爆発音がリビングに鳴り響き、爆発時の影響かは分からないがリビングに煙が充満してソイルは視界が遮られてしまった。
「……」
(……まさかノートパソコンが爆発するとはな……ツイてない……)
ソイルは舌打ちしながら、まだ爆発するかも知れないノートパソコンの残骸に警戒してソファーからひょっこりノートパソコンの残骸がある方に頭を出す。
無論、煙で良く見えないがもう爆発する雰囲気はなさそうだ。
「……!」
(人影!?今の爆発に紛れて俺を襲うつもりだったのか!)
ノートパソコンのあった所に突如見えた複数の人影にソイルはSPR4のマガジンをはめ込み、安全装置を素早く外すと即座に人影に向けて構えた。
更に左手には逆手に握られたナイフがギラリと妖しく輝いており、近接戦闘があっても対処出来る様にしている。
万全に近い状態の装備をこちらは手に入れ、相手はまだこちらに気付いていない。
(……殺れる)
ソイルは引き金に指をかけ、煙が徐々に晴れていく中静かにその複数の人影に狙いを定める。
「ケホッ、ケホッ……ちょっと!何が起きたのよ?!」
「私だって知らないですよ!気付いたらこんな煙クサい所に……また紫様のせいじゃないでしょうね?」
「今回は私のせいじゃないわよ」
「ようむ~…ごはんは~?」
「「「こんな時にまでごはんの心配(ですか)?!」」」
「……」
(女の声……?)
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