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「えーっと、娘さんはおいくつですかあ?」
こちらが何か言う前に、彼女のほうから質問してきた。
どうやらフリマは初めてではなく、何回かお店を開いているような慣れた感じだった。
「七歳で、小学校2年生なんだが。なんか可愛らしいものないかな。」
と答えあごひげを擦る。いけない、髭を剃って来るのを忘れていた。
いやまて!
休日に髭を剃らないのは普通のことなのだ。忘れているのは私の平常心だ。
なぜ会話を一回するだけでドキドキしているのだ!?こんな高校生ぐらいの娘を前にして・・・。
「じゃあ、こんなカチューシャはどおでしょうか??」
中ぐらいのダンボールからひまわりの花をおおきくあしらったカチューシャを取り出した。
「これ、1,2回しか使ってないのでキレイですよっ!500円のところ、400円でどうでしょっ!」なんか一生懸命営業されてる・・・。
「じゃあ、それちょうだい!」
「わあ、うれしい。じゃあオマケにこのシュシュも付けときますね。」
頼みもしないのに、彼女はピンクのシュシュをカチューシャを入れた袋に放り込んだ。
しまった。もうちょっと交渉に時間をかければよかったなあ。
もちろん勉強のためではなく、もっと話がしたいがために。
400円を彼女に手渡したとき、100円玉1枚が彼女の手のひらの上でイレギュラーな動きをしてポロリと彼女の足元の地面に落ちた。
その瞬間、キュロットかと思い込んでいた鮮やかな青い色の短いスカートの間から真っ白なパンツが覘いていた!!
思わず目をそらそうとしたが、本能が逸らすことを許さなかった。
それは、まさに真夏の湘南の真っ青な青空から見えたキレイな形の真っ白な入道雲だったんだ。
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