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キーンコーンカーンコーン…………
授業開始のチャイムが鳴り響いた。
「……………」
4時間目終了15分前。
恋菜は窓の外に目をやり、ポケーッと空を見ていた。
だって、先生の無駄話長い。
…なんやかんやで話始まって10分だよ?
授業進むなら進もうよ。
そんなんだから私達のクラスだけ進みが遅いんだよ。
そんな事を考えてる間にも、先生の無駄話が右耳から左耳へと通り過ぎていく。
こういう時、後10分って意外と長いんだなぁ…と本気で思う。
集中力も切れちゃったし、ノートは進まないし。
残りの時間をどうやって潰そうかを考える気すら起きなくなった。
胸ポケットから自然な動作で携帯を取り出し、机の陰で開いた。
授業終了まで、後8分。
「……まだ8分もあるし……」
残り時間を見て小さく呟く。
その呟きが聞こえたのか、秋菜がこっちを見て苦笑した。
……あーぁ……退屈だなー。。
漫画の世界みたいに、有り得ない事でも起きれば、きっと楽しいのに。
誰でも一度は考えるよね。
でも、私達の日常は変わる事無く流れてく。
つまらないなぁ……
そう心の中で思った時
ブー ブー………
「!」
手に持っていた携帯が震え出した。
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