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「たけちゃんっ !! 」
野球部の練習に顔を出すとバットを素振りしているたけちゃんがいた。
たけちゃんはすぐに私の事に気付いてくれて笑顔をくれた。
「おっ、音羽。今日も顔出すのか」
「うん」
適当な所にカバンを置き、たけちゃんの側に寄って言う。
「……調子どう?」
心配そうに尋ねるとたけちゃんはいつもの表情で答えてくれた。
「ん――相変わらずだけど音羽は気にする事ねーよ」
ぐしゃぐしゃっと頭を撫でてくれるのだがやっぱりたけちゃんは元気が無い様な気がした。
「でも今までこんな事無かったもん……心配だよ」
最近たけちゃん野球のスランプで調子が良くない。今までこんな事なかったからたけちゃん自身もかなり悩んでいる。
無理して元気でいる様な気がして心配……。
「…………私野球してるたけちゃんが好きだもん。野球でき無くなっちゃったら淋しいよ」
ぎゅっとユニホームを掴むとたけちゃんはいつも以上に頭を撫でて言ってくれた。
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