第5話 私と怪我人

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「あ、そうだ」 「ん?」  ぽん、と手を叩いてからたけちゃんは言った。 「お前明日昼空いてるか?」 「うん、空いてるけど?」  私がそう答えるとたけちゃんは笑顔で言う。 「お前に紹介したい奴等がいるから昼屋上で弁当な」 「へ――珍しいねぇ」  他人から好かれやすいたけちゃんの周りには常に人がいる。  誰かを紹介していたらキリがない位に。  そんなたけちゃんが人を紹介したいと言うのだから本当に珍しかった。 「そんなに気に入ったんだ」 「面白い奴等だぜ」 「じゃあ期待しようっと」  明日の予定が決まった。  たけちゃんが会わせたいって人ってたけちゃんの事助けてくれた人なのかな……。  そうだったら楽しみだな。
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