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「……何してるの?」
「えぁっ !? 」
突然聞こえた声に驚いてしまい思いっきり着地に失敗した。
失敗したのだが大した痛みは無く、はっきり言えば誰かに受け止められたらしく人肌の暖かさを感じた。
……が、それと同時に全身に悪寒が走り私は慌てて顔を上げた。
そして……固まる。
「……遅刻の上校門から入らないなんて良い度胸してるね。咬み殺すよ」
「ひっ……」
目の前の人物を見て私はこれ以上無い位の悲鳴を上げた。
「雲雀恭弥ァァァァァァァァァァ !? 」
慌てて雲雀から離れると私は青白い顔で後ずさった。その動きに素早く気付いたらしく奴はじりじりとこちらに迫りながら言う。
「君確か………1-Cの山本音羽だよね。風紀を乱す」
どさくさに紛れてトンファーを構える雲雀に対し私は震えながら必死になって言う。
「不良が偉そうに風紀を語るなっ !! そしてこれ以上私に近寄るなっ!」
「……咬み殺してあげる」
「 !!!!!!!!!!!!! 」
これ以上無い悪寒に私は叫び逃げた。
「寄るな変態―――――――――――――― !! 」
慌てて逃げて行く私は不機嫌そうな表情でじっと見ている奴に気付かないのだった。
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