初めてのVRゲーム

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SHRが終わると直ぐに巧は「お前も寄り道せずに帰るんだぞ!」と言い残して教室から出ていった。 「さてと、俺も帰りますか」 俺は逸る心を静めながら椅子から腰を上げる。きっと心を静めなければニヤニヤしっぱなしだろう。 「何ニヤニヤしてるの? 気持ち悪い」 前言撤回、静めていてもニヤニヤしていたらしい。 俺は声を掛けられた方を見ると目鼻が整っていて、茶色の髪を肩まで伸ばしている女子、幼なじみの麻紀が明らかにドン引きしているのがまるわかりの表情でこちらを見ていた。 「仕方ないだろ? 今まで楽しみにしてた事がやっと今日出来るんだからな?」 「どうせゲームでしょ?」 「何を!? あれはただのゲームじゃないぞ!? あれは「ハイハイ分かった分かった」 俺は心の中で舌打ちをする。 コイツにあのゲームの素晴らしさを説明してやりたいが、今は生憎残念な事に時間が無かった。 「悪いけど用事がないなら帰るぞ?」 「一緒に買い物に行って貰おうかと思ったけど、無理そうだからいいわ。また今度誘う事にする」 「おう! じゃあまた今度な?」 すると麻紀はあからさまに溜め息を着く 「そういう性格じゃなきゃカッコイイのになぁ」 ボソッと麻紀が呟くのが聞こえたので 「こんなんじゃなくても俺は格好良くないから!」 とツッコミ急いで帰路に着いた
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