プロローグ

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D.Cゲノム研究室 「No.6が認識消失(ロスト)した?それは確かな情報か?」 落ち着いた口調で研究室の所員であろう、初老の男が入口付近に立っている若い男に尋ねた。 過剰とも思える程の照明に、用途の与り知らぬ機械。衛生的ではあるが何処か無機質で、生理的な嫌悪を引き起こさせるようなこの部屋。 何度来ても薄気味悪いな、此処は。そう心の内で罵倒する。 「ええ、先程……凡そ15分前の事です。原因は今のところ不明。至急、走査させていますが…さて」 心の内で静かに不快感を募らせながら、若い男は答える。
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