一人目~拓真~

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結局それを伝えたかっただけなんだろ。 柚木はいつも話の前置きが長くて疲れる。 「コンパって・・・お前さぁ、俺の状況ほんとにわかってんのかぁ?」 電話の向こうの相手に半ば呆れながら、僕は冷蔵庫から缶ビールを取り出す。 「もちろんわかってるって!こっちの人数一人足りないんだよ~。」 そーゆう理由か。 「お前だってぶっちゃけ・・・結婚するまでに一回ぐらいは遊びたいって思ってるだろ?男なんて家庭に入っちゃえば最後・・・嫁にコキ使われ、せかせか働いても給料は嫁に管理されるわ、金もなければ自由な時間もない。そんな人生でこのまま終わってもいいのか?ん?拓真くんよ。」 どういう固定観念だよ。
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