一人目~拓真~

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・・・なんだよ。 嘘くせぇ。 そんなありがちなホラー映画の演出みたいなこと、現実にあるわけがないだろ。 おおかた、専務にきつく当たられて腹を立てていた社員がおもしろおかしく話を作ったのだろう。 あの専務は頑固者で、些細なことにまでネチネチと嫌味をたらすようないけ好かない奴だったし、僕も正直嫌いだった。 そんなに気味の悪い噂を立てられても仕方ないだろう。 まったく信じようとしない僕を無視して、真希は淡々としゃべり始めた。
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