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そもそも翠は妹みたいな感覚だから(本当の妹よりも)そういう風に見た事のない俺にとって、彼女を意識しているかどうかと聞かれてすぐにはイエス、ノーを決める事は出来ない。
「ふむ。つまり女として見た事がない、か。翠少女は可哀相だな」
「いえ、ときどきはそんな風に見ちゃう時もありますけど…」
「む………何故だ?それは当たり前の事だぞ?彼女ほどの美少女に迫られて心を揺らさぬ男はいないと言うのに」
「………」
「嫌か?彼女じゃ」
…………てか、あれ?
なんでこんな話しになったの?
だって俺と翠がふしだらな関係でない事を否定しに来たのに、逆にそれを促すような話しになってんぞ?
いや、俺だって翠をそんな風に彼女にしたいなぁ、って考えた事も無きにしもあらず。でも大体がその場のノリだったりで真剣に考えた事はなかったりする。
翠は可愛い。
だからこそ、俺が手にしてはいけない様な気もする………けど、翠は逆にせれを嫌ったよな。
……ん?あれ?
それって遠回しに俺の事が好きみたいな…。
…………………。
「おや?顔が赤いぞ?」
「~ッ!な、なんでもありません!」
ヤバいヤバい!意識したら恥ずかしくなってきた!
「…………」
どうしよう……部屋に戻ったら翠が居るし…はぁぁぁ、どうしようぅ…。
「陽ちゃん」
俺が頭を抱えてもがいていると、いつの間にか会長が目の前まで来ていてびっくりした。
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