始まりは既にいつからか

25/29
前へ
/37ページ
次へ
もはや脅威に怯えるばかりで、立ち去ろうとする俺を花はさらに阻むのだった。 「そこの美しいお嬢さん」 「そりゃあよかったな、じゃあな」 「誰もお兄ちゃんに言ってねぇからw」 翠が返事をする前に返答したんだよ、悪いか、それでお前に迷惑かけたか、それでお前死ぬのか。 ネタにはネタで返すべきか返さないべきか、はたまた無視か…悩むな。 「お兄ちゃん?翠ちゃんは皆の翠ちゃんなんだよ?だからマワして遊ぼうよ」 「卑屈に聞こえるのは俺だけじゃないはずだぞ。 そもそもお前は何か用事があって俺の前に立ちはだかってるのか?」 「お兄ちゃんに用事ってww欲求不満ですかw」 そっちに話しを持って行くんだから、かなりの欲求不満なんじゃないか?病院に行こうか?主に精神科に。 「俺はお前と違ってリアルが多忙なんだよ。 どうせお前は2ちゃんにニコ動に+エロ画像検索でもしてんだろ?」 「何故わかった もう嫌だこの妹。ムカつくしムカつくムカつくでマジムカつく。何言ってんのかわからないだろうが、正直俺も疲れで頭が回らなくなってきているためか目眩がするぜ。 朝から千秋と会長を攻略してきたと言うのに。関羽がどんな気持ちで千里行をしたのかがわかるわ。 (義のためであるッ!) お黙り。 「お兄…。そんなに花ちゃんを邪険にあしらわなくても……ほら、私は、その…まだお兄だけのモノじゃ……ない、し……」 その翠の何気ない一言で、ダイバージェンスメーターの変動率が二桁くらいまで行ったぞ。なんつう爆弾発言をするんだこの幼馴染みは。 「まだ……だと…?」 それに釣られない花はこの世にゃいない。絶対にな。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加