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自分の気持ちが分かってからもトモヤは祠に通い続けた。
桜の写真も撮っていたが、桜花に逢うことが目的になっていた。
桜花のことを知りたいと思う気持ちは強まるばかりだった。
互いに自分のことを話したり、なんでもない話を毎日秋もせず繰り返した。
トモヤはこんな毎日がずっと続いていくと信じて疑わなかった。
しかし、幸せなときは長くは続かないものだ……。
ある日、トモヤが祠に行くと桜花がいなかった。
こんなことは今までなかった。
桜花はどうしたのだろう……。
もしかして、ここを離れてしまったのだろうか。
「桜花? 桜花!! 」
トモヤは必死に桜花の名前を呼んだ。
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