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少女と出逢ってからもトモヤは毎日祠へと通った。
初めて少女と出逢った次の日は祠に行くか迷ったが、彼女に逢ったことで今までの習慣を不意にするのは癪だった。
それに、今までの一度も逢わなかったのだからいないかもしれない。
そうであることを少し期待しながら、トモヤは少女に逢った次の日も祠へと足を運んだ。
トモヤの期待は裏切られ、少女は毎日のように姿を表した。
いつしかトモヤは祠に行くのを楽しみにしている自分に気付いた。
人と関わることを避け、人でないものを無視してきたトモヤには初めての感覚だった。
相変わらず少女は毎日のように色々なことを聞いてくる。
トモヤはそれに淡々と答えながら、カメラのシャッターを切る。
そんな日が何日か続いた。
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