~第2章~

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目の前に広がる夜景ー  それは小さな光の集まり  その1つ1つには それぞれの時間があり、止まることなく刻み続け、動いている。  この広い世の中に対して 私なんて凄く小さくて  まるで存在すらしていないかのように動いているんだ。 どんなに泣いても… どんなに叫んでも… どんなに足掻いても… 気付いてなんてもらえない。  欲望が渦巻いて 蟻地獄のように誰かの足元を掬い、闇へと引きずり込んでいく。  そうして誰かを犠牲にしながら這い上がっては、下を見ながら口角をあげ笑みを浮かべる。  恰も1人で這い上がったかのように勝ち誇った顔をする汚い人間の世界なんだよね。 .
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