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すると
「寒いやろ?ちょっと間、我慢してなぁ。」
と亮が私の背中からダウンジャケットで私を包んだ。
驚きでーービクッと竦んでしまったが…暖かくて…
“お酒を呑まなかったのは
ここへ連れてきてくれるためだったのかな?”
なんて。
ただの自惚れかもしれないが…
「ありがとう。」
と腰に回された彼の腕に私の腕を絡めた。
無言の私達を包むのは風が木々を揺らす音のみ。この静けさが凄く心地よい…
しばらく景色を眺めー
「あっ。」
と思い出したかのように亮が声をあげた。
「ん?」
「今日、買ったピアス嵌めよっか?」
「あっ!!うん♪」
そして亮はダウンジャケットのポケットから、今日ショッピングセンターで買ったピアスの袋を取り出した。
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