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どれくらい景色を
眺めていたんだろうかー
「明日、バイトやろ?」
「うん。」
「そろそろ送るわ~。」
とポケットから車の鍵を取り出した。
“まだ帰りたくないなぁ…”
と少し躊躇する私に
「いつでも連れてきたるから。」
と優しく微笑んで
頭を撫でてくれた。
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家の前に着き、車から降りると…
「あっ…。」
ーーカチャカチャーー
とキーリングから1つの鍵を取り外した。
「はい…これ。」
と亮は私の掌にその鍵を握らせた。
「ん?何?」
「俺ん家の合鍵。」
「えっ?なんで?」
「いつでもおいで。好きな時に部屋使っていいよ。じゃ~ね!!」
と、ヒラヒラ~と手を振り、私に有無を言わさず車を走らせて行ってしまった。
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