~第3章~

2/11
前へ
/51ページ
次へ
 亮を見送り、私は家の鍵を取り出し ーー・ガチャーー 家の扉を開け 中に入ると祖母がいた。 「………ただいま。」 「あ~帰ってきたん?帰ってこんでよかったのに。こんな時間に家に出入りして…恥さらしが!!」 「……ゴメンなぁ。」 「ハァ…さっさと出ていってほしいわ。目障りな!!」 「卒業したら出ていくから。」  私は階段を上がって部屋に向かった。 ーーーーーーーーーーーーーーー ーーーーーーーーーー  今更、言い合いをする気もおきない。  母が亡くなって7年間 “なんで私が育てなあかんねん。” “お前がおかんかったら、働かなくて済んだのに。” “娘が死なんとお前が死んだらよかってん。” “お前が娘を死に追いやったんや。人殺し。”  そんな罵声を浴びせられる日々だ。 .
/51ページ

最初のコメントを投稿しよう!

98人が本棚に入れています
本棚に追加