-学年トーナメント・下-

34/62
前へ
/313ページ
次へ
日の灯りもなく、静かで…どことなく不気味な雰囲気を醸し出す学園。 肝試しみたいで楽しい。 レイル「誰か居ないのか…」 さすがに雰囲気だけでは、飽きてしまうぞ…。 魔道具などがたくさん置いてある部屋の前を通る。 ――ガシャン なにかを落とした音が、その部屋から聞こえた。 ……本当に幽霊か? 扉の前に立って開けようとするが、鍵が掛かってて開けられない。 つまりは密室、人は入れない…はず。 ……よし、開けよう。 俺は鍵穴に指をあてて、形状変化の能力を使う。 指が鍵穴に入り込み、それに合った形になる。 これには魔法や魔力による認証機能はついていないから、普通に開けられるはずだ。 手を捻ると ――カチャ 指を鍵穴から引き抜くと、ギザギザになった俺の指……まぁ元に戻るけど。 指を元に戻し、扉をゆっくり開けていく。

最初のコメントを投稿しよう!

16500人が本棚に入れています
本棚に追加