お互いの思い 【奈緒子Side】

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「取り寄せ、時間掛かりそうだよ」 電話を終えた麻矢ちゃんは胸ポケットに携帯をしまいながら言った。 その横で腕を組んでいたおじちゃんが頷く。 「待てねぇな。とりあえず溶接で応急処置だ。上から生産止めらんねぇって言われてっからよ。無茶言いやがって」 「稼ぎ時なんだから仕方ないよ。じゃあ私、準備してきますね」 「おぅ。ここ任せていいか? ちょっと他の現場から呼ばれててな」 「了解。やっときます」 そう言って二人は解散した。 私は大きな機械に囲まれた現場に一人取り残された。 ……って、私が勝手にストーキングしてるだけだけど。
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