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泣いてなんかない!
それでも、目の中からは涙が
とめどなく溢れ出る。
泣きたくなんかないのに………
ボスッと、
なにかにぶつかった。
[いった!
どこ見て歩いてんのよ!]
ぶつかったのは、制服をきた男だった。制服は夏希とおんなじだ。男は、ジロリとあたしを睨み付けた。
[あぁ゛!?お前からぶつかってきたのに謝りもしない上にイチャモンつけるってお前ぇその年でチンピラかよ!]
[うっさい!あんたにあたしの気持ちなんかわかんないでしょーが!あたしは、あたしは]
その男は溜め息を吐き、
あたしの手をつかみズルズルと
引きずりはじめた。
[ちょ、なにするの!?ゆーかい!?ロリゆーかい!??]
[馬鹿たれ!射程範囲外だわ!
俺はもっとエロエロな保健室の先生みたいのが好きな……なにいわせてんだよ!お前学校サボってきたんだろ!?
学校に連れて行くだけだよ!]
[ゆーかいはんだって学校休んでんじゃん!]
[今日はテストだから学校はやくおわんだよ!いいからこい!]
そーいや夏希も今日テストで
学校はやく終わるっていってたよーな………ってこのままじゃ
[いやー学校いきたくないー!!!
ゆーかいはん!ゆーかいはんに学校つれていかれるー]
泣き叫ぶあたしに、周囲の目を気にしてか男は手をぱっと離した。
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