捕らわれの兎と純粋なる獣

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私は兎の、橘 雪乃(たちばな ゆきの)。 社会人一年目だ。 私にはコンプレックスがある。 それは、 この耳だ……。 私達兎の世界では、 耳の長さが長ければ長い程、美人で優れているとされている。 耳の色や眼の色もそうだ。 白くて長い耳に、紅い眼が稀少価値が高い。 けれど、 残念な事に私の耳は真逆の黒色に、とても短い。 おまけに下に垂れ下がっている……。 その事で小さい頃からいじめられたり、からかわれたり…… 耳のせいなのかドジばかりで、良い所一つもない。 兎の女の中では不細工だ…。 だからこの耳、容姿はコンプレックスだ。
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