第一章[新たな風]

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「あぁーン、今日もモモ先輩超かっこいい!」 「この無敵さがたまらない系ー!!」 「さすがモモ先輩、まさに覇王だぜー!!」 「日本では敵なしだー!!」 姉さんのファンが騒いでいた。 「相変わらずモモ先輩は動きすら見えないなぁ。」 モロが口を開く。 「1人1発ずつ蹴りを入れていったね。」 「そ、そうだな。うん。すげー蹴りだった。」 京、ガクトと続けて口を開く。 「嘘。実はパンチ。」 「京てめぇ。」 「・・・ガクトでさえ見えてなかったのね。」 モロが若干呆れながら言う。 「京はよく見えるよね。」 「弓使いは、目がいいと相場が決まってるので。ちなみに、1番不快な笑いをしていた丸顔の男には顔面への強打の他に、腹部に3発いれてた。」 「8発だー。まだまだ甘いな京ーっ。」 京達の会話に、姉さんが反応する。 「言わんこっちゃない。痛そうだ。」 不良達を見て呟く。 不良達は既に全滅しており、姉さんは無傷だった。 「さぁーて人間テトリスの開始だ。お前は凹な。」 「は!?」 「多人数で1人を囲むような卑劣な奴には、一切容赦しないぞ。ほらー。」 またも嫌な音の後、不良の関節が変な方へ曲がる。 そんな状況を見慣れた様子で全員が見物している。 「ん。こいつは気絶してるから縦棒でいいや。」 「な、なんだよこいつは・・・や、やべぇよ。」 1人の不良が逃げようとするが___。 「あ、お前まだ意識あるから、複雑な形頼むぞ。」 姉さんに捕まる。 「た、助けてくれぇー!」 「助かりたいか。ならばチャンスをやろう。ナイスなギャグで、私をクスリとさせたら許そう。何も言わなかったり、そんなの無理とかは絶対に言わない方がいいぞ。もっと私を怒らせる事になるからな。」 ふふふふ、と笑う姉さん。 「相手が卑怯な真似するから、完全Sだね。」 状況を見て言う京。 「さぁ、ガツンとギャグを言ってみろ。」 「あ、ああアメリカンジョークでもいいっスか?」 「その心意気やよし!」 「石が落ちた!ストーン!」 空気が凍る瞬間だった。
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