439人が本棚に入れています
本棚に追加
歩いていると多馬大橋、別名”変態橋“に着いた。
遠くを眺めれば、あちら側は東京都だ。
「みんなーーーっ、おはようーーーっ!!!!」
「やっ。(挙手)」
「おはよ。」
走ってきた川神 一子(カワカミ カズコ)に挨拶。
「おうワン子。」
「おはようワン子。」
続いてガクト、モロと挨拶する。
「なんか川辺で大勢のびてたけど、お姉様?」
「ああ。つまらない相手だったな。」
「あはっ、やっぱり凄いや!」
なんともない風に言う姉さんに、ニコニコと人懐っこい笑顔で応えるのは、川神 一子(カワカミ カズコ)。
色々事情があり川神院に引き取られた。
姉さんとは義姉妹になるが、とても仲は良い。
俺達幼なじみの1人だ。
「ワン子。今日はひきずってるタイヤ2つか?」
ガクトが聞く。
「うん、その分川沿いに東京都まで行ってきたよ。」
「昨日は静岡まで走りに行ったのに、元気だね~・・。」
ワン子の返事に、モロが答える。
「いっぱい鍛えないといけないもん。アタシはお姉様に比べると、まだまだだから。」
「健気だろ?どうだ、自慢の妹だぞ。」
「いやー、照れるなー。」
姉さんの言葉にワン子が反応する。
「百兆円で売ってやろう。」
「え?アタシ売られちゃうの?そ、そんなぁ~・・。」
姉さんの言葉に少し涙目になりながら、プルプル震えだすワン子。
「冗談だよ。本当にそうなっても、金だけ奪ってお前は売らないさ。」
「さすがお姉様♪強くて素敵。」
すぐにネタばらしした姉さんに、ワン子がすり寄る。
「いずれお姉様と肩を並べる強さを手に入れるわ。」
最初のコメントを投稿しよう!