第一章[新たな風]

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[海津side] 教室に入ると、全員の視線が集まっているのが分かった。 「(まぁ、当然か・・・)」 そんなことを考えながら歩いていくと、すぐに小島先生の元に着いてしまった。 柄にもなく少し緊張しているが、どうやらそれを落ち着かせるような時間はないらしい。 「では、自己紹介をしてくれ。」 小島先生から声がかかる。 「はい。今日からこの川神学園に通うこととなった、真本海津です。よろしく。」 最後に少し笑顔を向ける。 やっぱり第一印象って大事だよね! 「・・・。」 だが、なぜか周りは無反応で、全員ポカーンとしている。 「?」 俺が不思議そうに首を傾げると、隣から小島先生の声がかかる。 「真本はまだこちらに来て日が浅い。全員、よくしてやってほしい。では、真本は・・・源の隣が空いているな、そこに座ってくれ。」 指定された席に座ると、先生から連絡事項が伝えられる。 一通り終わり先生が居なくなると、いきなりクラスの全員に囲まれた。
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