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俺と京とガクトの3人で多馬川沿いを歩いていく。
春の日差しの暖かさが心地よい。
そんな事を考えていると、見知った顔が近づいてきた。
「やー。」
今日発売の週刊少年誌ジャンプを見ながら歩いて来たのは___。
「おはよう師岡 卓也(モロオカ タクヤ)。2年F組所属、趣味ネットや漫画。」
京が説明口調で挨拶する。
「なんだかえらく説明的だなぁ。」
「モロは陰薄いから、存在を確認しないと忘れそうで。」
「朝一でひどい事言わないでよ!」
そんな感じで歩いていると、何やら人集りがあった。
よく見ると、明らかに不良な人達が集団(12~13人)で、1人の女の子をグルリと取り囲んでいた。
しかも、不良達は全員武装済み。
だが、周りの生徒達は助けもしない。
むしろ、連中(ギャラリー)はこの見世物をワクワクした目で見ているのだ。
「これは朝から大ピンチ。」
「早く止めないと大変な事になっちゃうよ、コレ。」
京、モロと続けて口を開く。
「やはり流れ的には俺が行くのか。」
「つか、お前弟だろ。」
若干げんなりしながら言う俺に、ガクトが言う。
「弟っつーか、弟分なんだけど・・・まぁいいや。」
そう言ってから、集団に近づいていく。
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