〔名無し〕

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混濁した意識の中で再び俺の“カタチ”が溶解し、果てしなく続く流れの一部となるのを感じた。 もう何度経験したかわからないこの感覚だが、いつまで経っても慣れる気配がない。 もっとも、そこまで苦痛の伴うものでもないわけだが。 完全に流れと一体になったところで、ようやく意識がはっきりとしてくる。 身体が崩壊しているために何も見えず、何も聞こえず、何も掴めず。 ただわかるのは自分は流されるままになるしかないという一つの事実だけ。
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