ゲーム開始

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・ミサキ・ 目が覚めると、私は椅子に固定されていた。 まるで、ジェットコースターの椅子みたいに。 だから、身動きができない。 「うっ‥‥ここは?」 私から見て、左斜め前の位置に電灯が、私に向かって光っている。 この部屋の光はそれだけだ。 だから、部屋全体の様子を伺うことはできない。 私の前方には、こちらを向いているカメラがひとつ。 その、更に後ろには、扉がある。 だんだんと意識が戻ってきた。 そして、違和感に気づいた。 「いや、何これ!?」 私の両腕は、椅子の肘掛けにしっかりと固定されていて、両手首に注射針が刺さっている。 それは、管に繋がっていて、管 を辿ると大きな機械に繋がっていた。 私は怖くなった。 もがく。 ビクともしない。 「キャーーー!いやーーー!」 私は叫んでいた。 突然。 機械が唸り始めた。 私の叫び声は、機械の轟音にかき消された。 私の頭はパニックになっていた。
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