回想

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・ミサキ・ 血が吸われている。 私の身体から。 休むことなく。 私の記憶が、頭の中でフラッシュバックする。 思い出すと、涙が出てくる。 とても、幸せとは言えなかった。 あの人が現れるまでは‥‥ 私、東雲ミサキは、小学校の頃からイジメを受けていた。 陰湿なイジメから大胆なイジメまで、毎日のように受けていた。 小学校の頃は、 「お前、生ゴミの匂いがする。」 「くさーい。あっち行け。」 「キモいよ。死ねば!」 そんなのは当たり前だった‥‥ 毎日毎日毎日毎日‥‥ 中学生の頃、イジメは酷くなる。 教科書がゴミ箱にあったり、 ノートにいろいろ書かれたり、 わざと給食をこぼされたり‥‥ 私が何かを言っても、みんな無視する。 私は存在しないことになった。 毎日が嫌だった。 死にたかった。 でも、その勇気もない‥‥ 月日は経ち、私は高校生になった。 そこで、運命の出会いが待っているとは知らずに‥‥
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