回想

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正直言って、高校には入学したくなかった。 でも親にどうしてもって言われたから‥‥ 私の言うことなんて聞いてくれない。 親にまで見捨てられた。 私は、そう思った。 部活はどうしても入れって言われたから、人数の少ないテニス部に入部した。 そして、あの人に出会う。 偶然にも、その人とは同じクラスだった。 昼休み。 私は、机で本を読んでいた。 彼は私に、 「あっ、その本知ってる!」 またイジメか? そう思った。 しかし、彼は 「その本、俺も読んだよ!すっげー感動したよ。うん。」 と言って、続いて 「俺達、気が合いそうだから、友達になろうぜ!」 と言った。 友達。 私にとって初めての響きだった。
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