プロローグ

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―里緒菜― ★ きっかけとか、理由とか、 それはなんだって良かった。 私はそれを無理して飲み込んだ、 ただの嘘吐き。 自分を、他人を、騙し騙し過ごしている。 いつか忘れよう。 いつか離れよう。 そうやって今まで、やり過ごして。 私は臆病なんだよ? こわくてしかたない。 忘れたくない。 離れたくない。 そんな気持ちだけが、 いつも私の心のどこかで泣いている。 お願いだから、気付かないで。 壊れたくないの。 君といられるなら、それでいい。  
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