プロローグ

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―鈴華― ★ 私はズルい。 彼の寂しさにつけ込んでいる。 私と彼は似ているから。 ズルくて寂しがり。 一緒にいるなら誰でもいい。 わかっているのは、きっと同じ。 だから居心地だけはいいんだ。 彼はわかっているかな。 わかってないんだろうな。 自分に疎いコだから。 それを言わない私は、やっぱりズルい。 私の想いはきっと、 誰もわかってくれない。 いや、わかってほしくないんだ。 それを知られたら、 私は進まなくちゃいけない。 それは、とても悲しいから。  
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