第三章 [授業]

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教室の向かって右奥の扉が勢いよく開いた。 一人の女性が唖然として立ちすくんでいる。 …井原先生だ。 ミカが譜面をめくってくれている。 (あせるな…あせるな…。) 周りを見渡す余裕も無く、ただひたすら弾くしかなかった。 人前で途中で不恰好にも中断するという事がセイジのプライドが許さなかった。 井原先生が近寄って来た…。セイジは気付いていない。
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