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愛の衣衣を重ねて……
この手は離せそうにないや
「俺様を殺したら泣いてくれる?」
身体を離しながら聞いてみる
最後だからさ
でも答えは要らないんだ
「なんてね!」
今度は作り笑いじゃない
俺様の本当の笑顔
小十郎サンしか見た事のない、俺様の笑顔
結構貴重なんだぜ?
こんなに人を愛す事なんてこの先絶対にないんだから
「じゃ、またね!」
儚い幸せが消えない内に、
もう一度口付けて…
次に遭うときは
殺し愛いだからね。
大将と旦那の殴り愛いね事が少し理解できちゃったかも
「嗚呼、またな」
そう言って、
闇に消える俺様を見送った小十郎サンも微笑んでた。
俺様と同じで、泣きそうな
だけど、心は決めた
そんな顔。
愛しいから離れ
帰路を急ぐ
此れから1人で見る全てが
なるべく早く
過ぎ去りますように
柄になく
月に祈ったりしてみた
夜空には
何時も俺様達を唯一見守ってくれてた月が遊んでる
END
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