天体観測

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ちょうど踏み切りを過ぎるとき ボクの横をギターケースを背負って抜かしていく黒髪の女性。 こんな時間に珍しいと思いながら自転車を走らせた。 丘に登るための坂が短く感じる。 ペダルが軽い。 今ボクの気持ちは 早く、早く‥‥‥ただそれだけ。 でも、ボクが丘の頂上に着いた時 誰も知らないはずのボクだけの場所に彼女はいた。 その人は美しくて星空をまとっているようにも見えた。 ボクは見惚れてしまった。 ボクは星を見に来たはずなのに その星のように輝く人に見惚れてしまったのだ。 「綺麗だ‥‥‥」
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