2人が本棚に入れています
本棚に追加
ちょうど踏み切りを過ぎるとき
ボクの横をギターケースを背負って抜かしていく黒髪の女性。
こんな時間に珍しいと思いながら自転車を走らせた。
丘に登るための坂が短く感じる。
ペダルが軽い。
今ボクの気持ちは
早く、早く‥‥‥ただそれだけ。
でも、ボクが丘の頂上に着いた時
誰も知らないはずのボクだけの場所に彼女はいた。
その人は美しくて星空をまとっているようにも見えた。
ボクは見惚れてしまった。
ボクは星を見に来たはずなのに
その星のように輝く人に見惚れてしまったのだ。
「綺麗だ‥‥‥」
最初のコメントを投稿しよう!