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予定より長引いたダンスレッスンが終わったあと、休憩1時間挟んでレコーディング、とか聞いたから 「俺、ちょっとトイレ行ってくるわ」 K「早く戻らねぇと弁当食べるから」 「絶対食べさせねぇ」 弁当争奪戦が繰り広げられそうになっている楽屋を出て、薬を飲むためにトイレの近くの踊り場に行った。 薬は全部で10錠…だっけ? 薬の袋を持ち歩いていると、鞄開けたときにバレるし、ケースに入れるとサプリメントに間違われて(まぁ、それは良いけど)怪しまれるし。 父さんに相談して出てきた答えがこれ、●ンキーの容器。 マジで役に立つから!! ゴクッ 「さーて、あいつらが分かるようにノート作るか」 どうせ、俺が居なくなったら竜也がダンス教えるんだろうけど、絶対あいつらは俺と比べるからなぁ。 特に田口。 これは前からしようと思ってたから、これを機に作らねぇと。 U「中丸ー」 「はいはい?」 U「ジャニーさんが呼んでる」 ジャニーさんが…。 あの人は勘が鋭いからな。 なんせ千里眼に地獄耳。 「あ、上田…」 U「大丈夫!!弁当は俺が死守したから!!」 ナイス、竜也!! それでこそ俺の恋人。 俺は覚悟して社長室に向かった。
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