Endress Love

―６―

Ｎside

姉「おはよう、雄くん」

「おはよう…」

姉貴がいきなり現れてから1日。

昨日はあれから色々話を聞いてもらって、高そうな(実際高かった)寿司をたらふく食べた。

母「それよりも紫、いつまで居るつもりだい？」

姉「え？雄くんのツアーがおわるまで」

あ、紫ってのは姉貴の名前ね。
って

「はぁ!!??」

姉「大事な弟が大変なときに、九州で旦那とヘラヘラしてられないわよ」

姉貴は一昨年に結婚して、秀さん(姉貴の旦那)の仕事の関係上、九州に引っ越したんだけど……

「てか秀さんは!?」

姉「今日の夜に来るわよ(笑)」

なんだ、この用意周到な感じは。
一気に疲れが溜まった。

「俺、行ってくる」

今日から仕事ハードなのに朝から疲れるって最悪だ…。

今日は確か、皆の案を組み合わせて最終打ち合わせだっけ？

それから俺はドラマの撮影か…。
秀さんには悪いけど、帰りは遅くなるなぁ。

「よし」

事務所はいつも通り俺しかいない。
その間にノートでも仕上げるか。