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すると先生がこう言いました。
『りなちゃん、裕子ちゃんは悪かったと思って謝っているよ。謝っているのに、許せないかな?りなちゃんはずっと怒っていて、それで気持ちいいかな?』
りなは、考えてみました。
確かに裕子ちゃんがりなを馬鹿にしたのは許せないけど、りながずっと怒っていると、自分自身がとてもぎすぎすした気持ちになって、きついなぁって思ったんです。
そうだな。裕子ちゃんも、もともとずばっという癖があって、さっきのも悪気がなかったのかも知れない。
許してもいいかなって思えたので『いいよ』って言いました。
するとさっきまでのぎすぎすした気持ちがふっと軽くなりました。
『じゃぁ、握手』と先生が言ったので、二人は握手して、一緒に帰りました。
そして、帰り道、裕子ちゃんが言いました。
『りいちゃん、さっきはごめんね。まだおこってる?りいちゃんがあんなに怒るなんて思わなくって、言い過ぎちゃった。ごめんね』
『ううん、いいよ。私も、怒りすぎちゃったよ。最初は怒っちゃって、許せないって思ってたけど、いいよって言ったら、気持ちが軽くなったんだよ。いつまでも怒ってると、嫌な気持ちがもっと嫌になっちゃうんだよ。』
りなは、許すことを知りました。
二人は、それから、もっと仲良くなりました。
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