第12話 【たたりもっけ】

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    すると突如(とつじょ)、目をふさぎたくなるほどのまばゆい光が怪鳥の眼光を()した。 怪鳥はその光にひるみ、ふたたび上空へと飛昇(ひしょう)する。 村人たちは、その(なぞ)の光のおかげで怪鳥の姿形が明瞭に把握(はあく)できた。 それは、巨大な『化梟(ばけふくろう)』であった。 突如(とつじょ)放たれた光の正体。村では見掛けぬ顔。 立ち尽くしていたのは、たった一人の(おさな)少女(しょうじょ)。 白をベースにした着物(きもの)羽織(はお)り、振袖(ふりそで)には藤色(ふじいろ)斑点(はんてん)が連続的に刺繍(ししゅう)されている。 つややかで長い黒髪をそよ風にたなびかせ、瞳は月光(げっこう)によって水面(みなも)がたゆたうかのような潤沢(じゅんたく)を放っていた。 少女は両手で不思議な銅鏡(どうきょう)(むね)手前(てまえ)あたりで持っている―――。 どうやら、あの銅鏡に月光を反射(はんしゃ)させたのだ。 彼女は一間置(ひとまお)くと、村人たちの方に振り向いた。  
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