・元情報屋

10/15
前へ
/557ページ
次へ
槙はいつ代わってくれても大丈夫だ。という視線を清美に送った。 が、清美はその視線に気づくことなく久しぶりに話す友人と世間話を始めてしまった。 槙「………………。」 槙はすぐに話は終わるだろうと待っていたが、10分経過しても、 清「あら、本当におめでとう。やっと念願がかなったのね。うんうん、これからが大変ね。」 全く終わりそうにない会話に、 槙「清美さん!」 しびれを切らした槙が少し大きめの声で清美を呼んだ。 清「あらっ!すっかり忘れたわぁ。ごめんね。あっ、リク今日はちょっと聞きたいことがあって連絡したの。あのね、聞きたいことがあるのはあたしの知り合いなの。うん、じゃあ電話代わるわね。」 清美はそう言って電話の受話器を槙に渡した。
/557ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5772人が本棚に入れています
本棚に追加