・それぞれの報告

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槙「会社の乗っ取りか…どうやってするつもりなのかはわかったか?」 識「ううん、それはわからなかった。それに、それは盗聴してもわからないと思ったから槙と話そうと思って帰ってきた。」 識は首を横に振りながらそう言った。 識「でも莉子さんと良仁を離婚させたくない理由は今、良仁が進めているプロジェクトに関係があるみたい。ってことはわかったよ。」 槙「あぁ、関係ありだ。今日、良仁を尾行してある食品加工会社に入ったんだけどな。そこで良仁のプロジェクト…リンゴカフェで使われるものをそこで作成してるみたいだ。それで、リンゴって言葉が今回のプロジェクトと莉子さんの共通点だと思ってその会社の工場にあるダンボール置き場で箱を探してみたんだ。で、その中に莉子さんの家のリンゴ園の名前と育てているリンゴの品種名の書かれた段ボールが何十箱もあるのを見つけた。」 槙はダンボールの写真を識に見せた。 識「ということは今回のプロジェクトのリンゴカフェで使われるリンゴは莉子さんの家のリンゴってこと?」 槙「あぁ。ほかのリンゴも使うんだろうけど、その中に含まれてるんだろ。莉子さんの家のダンボール見つけたところに色々な品種と林檎園の名前が書かれた段ボールがあったからな。」
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